生きる上で、これだけは押さえておきたい「体のしくみ」

ときどきアップデートしてます

最終更新日:2022年6月5日
私は、エナジェティックな視点を持ち、医療系管理栄養士のキャリアも活かして、「生きる」という切り口で体のことを探求しています。
「生きる」ための体内の代謝や臓器の機能など、専門的なことを「なるべくシンプルに理解したい」という考えを持っています。

世の中にはいろいろな理論や考えがありますが、その一つ一つではなく、本質的なことを知りたいと思っています。
以前は、ときに真逆のことを主張する理論や考えに、どう取捨選択したらよいのかとわからなくなった時期もありました。
今は、偏りの強い情報を自分なりに補正することができるようになり、さまざまある情報に振り回されなくなりました。

一番重要なのは、「実際にやってみて検証する」ことだと思います。
すべての人にとって言えることですが、外から得た情報より、自分の体験ほど自分自身にとって有力な情報は存在しないでしょう。
同じことをしたとしても、一人一人状況は違いますから、同じ結果になるわけではありません。

日々勉強し、実践して、わかったことをアップデートしていっていますが、その経過では、視野の狭さや誤解している点もあるかもしれません。(←間違いを見つけた方、ぜひ教えてください♡ LINEからのメッセージお待ちしてます)

記事もそのつど、加筆修正していますので、ふと思い出したときには何かのお知らせかもしれないので、ぜひ再訪くださいね。
更新お知らせをご希望の方は、LINEから「ブログ更新お知らせ希望」とお送りくだされば、更新時にお知らせをお送りします。

私たちの肉体の特性について

体は、肉体を維持する方法を厳密に知っている。(←遺伝子、ホメオスタシス)
私たちが何かを学び、体に教えなくても、心臓は初めから動いている。
傷ができても、ほっておいても治してくれる。

ただし、体の構造や臓器そのものが大幅に変化してしまうと、「体が自然ともとに戻る」というわけにはいかなくなるようです。

体は、肉体を維持する方法を厳密に知っているので、私たちは「余計なことをなるべくしないのが一番!」ということ。
すべての内臓の働きや調整は、神経系・内分泌系(ホルモン)が担ってくれている。
私たちにできることは、【それらが働きやすい状況を確保すること】だ。
私たちにしかできないことについては、体にお任せできないので、私たちがやる必要あり。
そこをどう線引きするかは、体のしくみを知る必要がある。

また、体と心は、神経系や内分泌系を介してつながっている。
体だけ扱うのでも、体と心を分けて扱うのでも、うまく行かないことが出てくる。
体と心のつながり(影響し合うこと)を理解することも大切になる。

エネルギー産生システム

私たちの肉体が利用するエネルギー源は、おもにATPというエネルギー産生物質です。
ATPをつくり出すシステムは、細胞の中で行なわれている。
専門的な言葉をそのまま用いると、嫌気的解糖系、TCA回路、β-酸化をメインに使ってATPを産生するのが望ましいです。
と言っても、自分の意志で使い分けることはできないしくみになっていて、三大栄養素の食べ方(量やタイミング)で調節できます
鉄やビタミンB群といったビタミン・ミネラルも必要。

私たちが利用できるエネルギーは、「食べれば得られる」というものでもない、ということです。

何を差し置いても、エネルギーを確保することが健全な心身のために必要なこと

エネルギーを確保する方法
●体内のエネルギー産生システムを適切に稼働させる
●体のエネルギーをなるべく消耗しない工夫
●心のエネルギー適切な方法で満たすこと(適切な方法とは、枯渇しない満たし方)
●心のエネルギーをなるべく消耗しない工夫

呼吸と呼吸の質

人間は、脳が機能しなくなっても、ただ呼吸していれば生きていられる(心肺機能=心臓と肺)。究極の「生きている」という状態。
食べることも大切だけれど、しばらく食べなくても、すぐに死ぬことはない。
でも、呼吸は数十秒できなくなれば、死に至る。

心肺機能は、肋骨を広げる筋肉によって、まかなわれている。
深い呼吸が質の良い呼吸。
肺の動きを意識して呼吸すると、呼吸の質がより良くなる。
肺の実際の大きさと、呼吸で肺がどのような動きをするのかを、知らないままでは、本来の肺の動きを意識することはできない。

呼吸の意義
●ガス交換・・・酸素の供給と二酸化炭素の排出
●リラックス・・・とくに、充分な吐く息によって、体はリラックス状態になる(副交感神経優位)。体をリラックスさせると、心は自動的にリラックスする。

筋肉

生きることを維持するために必要な呼吸さえ、肺が自律的に動いているのではなく、肺を保護している肋骨と肋骨周りの筋肉の共働によって行なわれている。
座る、立つ、歩くといった「寝たままでは味わえない人生を生きる」ための基本動作も、骨と筋肉の共働がなければ叶わない。
筋肉が多少減っても、動くことはできるが、筋肉の支えが減るので、その分、骨に負荷がかかり、骨と骨の継ぎ目である関節に痛みが出る。

筋肉の役割
●糖の貯蔵。疲れやすさ、血糖値の安定にも関わる。・・・糖が体の中で安定的に供給されることは、生きることそのものにも関係するばかりでなく、精神面の「穏やかさ」にも関連する。
●骨と協働して体を動かす。
●体温の維持。体の熱は、筋肉でのみ作られる。低体温は免役機構の働きが落ちる。
●ミトコンドリアの働きを活性化させる。ミトコンドリアはエネルギー工場なので、生命の維持にも関わる。脂肪を燃焼するにはミトコンドリアは必須で、ミトコンドリアはとくに筋肉に多い。

筋肉の性質
●何歳になっても、筋肉は増やせる。
●ついた筋肉は、3週間くらい保たれるらしい。

筋肉の種類
●速筋・・・太い筋肉、瞬発力、ウェイトトレーニング、マッチョ
●遅筋・・・細い筋肉、持久力、ランニング、マラソン、マラソンランナー
●速筋と遅筋どちらにもなれる筋肉

体の視点からみた運動と食事
体は、運動や食事の影響を受け取ると、それに対処すべく自律的に働く。
その目指す先は「調和」。
調和を維持するためのシステムを「ホメオスタシス」と言う。
調和を維持しながら、成長(人間の視点では老化)へ向かって進んでいます。

筋肉のある体を目指す上で【体のしくみ・運動の種類・食事内容の影響】 
●筋肉中に貯蔵している糖を、運動により枯渇させると、新たに糖を筋肉中に取り込もうと働くが、その際、アミノ酸(たんぱく質)も一緒に取り込まれる。
筋肉中の糖を枯渇させる運動をして、その後にたんぱく質と糖質をセットで摂ると、インスリンの働きにより糖質とアミノ酸が筋肉中に取り込まれ筋肥大しやすい。

●糖質を厳格に制限すると、糖質ではなく脂質を燃焼してエネルギーを得るように体がシフトしていく(これをケトジェニック状態という)。
ケトジェニック状態(糖質制限✕たんぱく質・MCTオイル摂取)では、筋肥大はあまり顕著ではなく、体脂肪の減少がメインの目的になる。
ケトジェニック状態でランニングなどの持久的な運動をすると、エネルギー切れを起こす(疲労感・倦怠感など)。
ケトジェニック状態では、体脂肪が減少するので、その下から既存の筋肉が見えてくる。もともと筋肉がついている方であれば、この方法で「割れた筋肉の体」になれる。
ウエイトトレーニングも合わせて行なうことで、筋量アップもある程度は可能なはず。(ライザップはこのタイプのプログラムらしい)

●がりがりタイプの方は、ウェイトトレーニングと、たんぱく質・糖質の摂取を組み合わせることで、健康的なビジュアルの肉体をつくることができる。
がりがりタイプの方が健康的な女性の肉体を目指す場合、有酸素運動をしすぎると、ほど良い脂肪がつきにくい。

●ランニングやマラソンなど、持久的な運動では、筋肉は細くなる。
その理由は、有酸素運動によって体脂肪率が減ることと、持久的運動でつく筋肉が遅筋メインになるためと言われる。
マラソン選手がやせているのはそのためだそう。

腸は命をつかさどる重要な臓器

脳死になっても命は続くが、腸が完全に死ぬと全臓器が働きをやめ、脳も死に至る。
腸は第二の脳とも呼ばれる。

腸の三大機能
●消化・吸収
●免疫・・・免役の7割は腸で築かれるが、残りの3割は心。免役機構のNK細胞は、心の状態に大きく左右される性質を持つ(感謝する・笑うなど)。
●解毒

腸は体の入り口であり、侵入口でもある(体の入り口は、口ではないよ!)
生活習慣病や肥満の原因にも、腸は関わっているのだとか。
ストレスにさらされると、脳(視床下部)からホルモンが分泌され、神経細胞が張り巡らされている腸は過敏に反応し、腸の働きが落ちる。
ウンチの固形分の3分の1は、腸内細菌とその死骸。腸内細菌は、私たちの食べ物の消化を手伝ったり、ビタミンを作って提供してくれたりしていて、私たちは腸内細菌と協働して肉体を維持している。

腸内環境をよくするためには咀嚼・唾液・胃酸が重要
私たちの体は、口から取り入れるものは、消化分解されたものが、腸から体内へ取り込むことができる、という仕組みになっている。
腸の中には、腸内細菌がいて、私たちの消化管で消化分解しきれなかったものを、分解してくれる。
そうは言っても、なるべく自分の持っている消化管を使ってできるかぎり消化分解したほうが、腸内細菌の仕事量という点でフェアである。
腸内細菌に分解してもらう分が多いと、それだけ、腸内に食べたものが留まる時間は長くなり、便秘や、腸内での腐敗が起こる可能性が上がる。
自分の消化管の機能を充分に活かすことで、そのような腸への負荷は軽減できる。

消化管の機能を充分に活かす「食べ方」
●リラックスした状態で食事をする
●よく咀嚼する
●食べ物を唾液とよく混ぜる
●食後は20~30分はゆっくり過ごす

体を動かすと、内臓の動きもよくなるので、体を動かす(使う)ことも消化管の機能を充分に活かすために関わっている。
体を動かすことは、人任せにできない。
体を動かすためには、エネルギー(ATP)と筋肉も必要になる。

体にとって良くないと言われるもの
●食品添加物
●環境ホルモン(ダイオキシン、重金属)
●活性酸素
●電磁波
●放射能
●たばこの煙
●農薬

腸は体の入り口なので、口から入れるものに気を付けましょうと言われる。
また、腸の内側(粘膜)へも悪影響である、と言われる。
ちなみに、体の入り口は腸以外に、「経皮」もあり。粘膜や皮膚から吸収できるものもある、ということ。
そのほか、医療的には、静脈へ直接注射や点滴で入れるルートも、体の入り口となる。

実際、どのくらいとると良くないのかは、人によります。
これらの影響を受けて健康を害するかどうかは、その人の抵抗力がもっとも重要な要因になるからです。
影響を受けない方法は、「避ける」という方法だけではないと私は考えます。
たとえば、「入ってこれない」とか「対立しない」などの方法です。

おすすめ著書
●藤田紘一郎氏 「人の命は腸が9割」「腸をダメにする習慣、鍛える習慣」など

体の感覚・肌感覚

体の感覚(五感)を使って感じることを通してのみ、脳は「今何が起きているのか」理解することができる。
脳が理解できると、体は対処できる。
その中でも、皮膚は体の中でもっとも面積の大きな感覚器官で、多くの感覚を感知している。
肌は、自分とそれ以外を分ける境界でもある。
境界があるから、「他者と関わる」ことが可能にもなる。
意識的に感じること/無意識に感じること、どちらも脳は把握し、その反応は心にも影響する。

●体の感覚を使うと、自分により適切な行動を選ぶ際に役立つ。
たとえば、内心イヤだと思っているのに、いろんなことを配慮して、それに参加することを決めたという場合、封じ込めたイヤだなという気持ちに変化が起こらない限り、自分がどんどん苦しくなるのは時間の問題。
内心イヤだと思っていることや、しばらく参加しているけど依然としてイヤだなと思っていることに気づく唯一の方法は、「感じ」を捉えること。

●自分の潜在意識に閉じ込めた”過去のつらい経験”を解放していく場合に、感覚や感情を「感じる」ことが必須のプロセスになる。
トラウマとか心の痛みを解放する方法として、「感じるモード」を使うのが、もっとも安全なやり方。

●肌に触れる/触れてもらう
触れること/触れてもらうことによる反応は、心にも影響を及ぼす。
心の安心・安全を育てる上で、触れる/触れてもらうことを役立てることができる。
セッションでは、体を使ったワークもお伝えしています。