はじめに
私は、自分に足りない部分をどうしたら克服できるのか、ずっと苦戦して生きていました。
そこを克服しないと自分は一人前とは言えず、自信が持てるようにもならないと思っていたからです。
詳細はここでは割愛しますが、「より良い方法を探す」「より良い方法で努力する」というやり方では一向に克服できず、私は、人生が立ち行かなくなりました。
その状況になてはじめて本気で変わりたいとスイッチが入り、すると、今までの人生をグルっと裏返えすような生き方が始まりました。
そこから5年くらいの間は、先の見えない長く暗い人生のトンネルを歩いているような時期を過ごしました。
それもそのはず、40年くらい続けてきた生き方からの切り替えしですから、パチッと自分らしい人生に切り替わるわけもありません。
この記事では、先の見えない長く暗い人生のトンネルをひたすら歩いていた時期に、私が気づいたこと、支えになったことを書いています。
明けない夜はないのと同様、抜けないトンネルもない、ということを自分で確かめることができました。
本気で変わりたいなら
「否定」「無い」から始めないことです。
原因と結果の法則で、「否定」「無い」から始まるものは、結果も「否定」「無い」となるからです。
まだ変われてはいない今の自分を、受容するところから始めます。
そして、次のようなことをコツコツと行なっていました。
●自分のことを、優しいまなざしで見守る練習
●自分を信頼する練習
●変わるために自分がすべきことを見える化=言語化する
●今できることを行なう
●自分にも他者にも、害にならない形を研究する
●自分ではない者になろうとしないこと
しっかりと自分とつながっていくと、余計なものに気づくことができます。
そうやって、自分との対話を重ねてきました。
目に見える変化が実感できないとき
本気で取り組んでいても、目に見える変化が実感できないと、不安になります。
自分にはやっぱり無理なのかな、などの思いに押しつぶされそうになります。
目に見える変化が実感できないのは、「水面下で変化している」期間だからです。
迷い、不安、恐れなど、重たいものがあるときは、自己対話とエネルギーワークで手放しを続け、軽やかな気持ちで過ごすようにしていました。
そして、その期間だからこそできることをしていました。
たとえば、次のような感性を養う絶好のチャンスでもあります。
●微細な変化に気づく感性
●水面下の変化を感じる感性
●起きていることの中の秘められた希望に気づく感性
●見えない存在からのサポートに気づく感性
私は、これらの感性を養っておくことで、のちのち本領を発揮するのにとても役立ちました。
では、1つひとつ解説していきます。
微細な変化に気づく
何も変わって行かないように見えるときでも、実際には、見逃してしまいそうな微細な変化が起きています。
丁寧に観察すると、それらにも気づけるようになります。
ただし、たとえ気づけなかったとしても変化は起こっているので、気づけることよりも、変化を信頼できることの方が重要です。
微細な変化に気づけると、「これ以上やっても無駄かな」「結果が出ないから止めよう」「別の方法に変えよう」などの判断が、時期尚早にならずに済ます。
判断を誤ったからと言って、向かうべき方へ向かうプロセスが断たれることはありませんので、安心してください。
遠回りなプロセスにはなりますが、遠回りした分「学びが深まる」経験ができるので、結果として遠回りではないのです。
微細な変化に気づく感性を養うには、思考や感情に惑わされないことが大切です。
「感じるモード」を使いながら自分との対話をして、自分自身を丁寧に探っていきます。
水面下の変化を感じる
何事も、変化には適切な時間を要します。
植物や子どもの成長を見ていると、それがわかります。
冬の間、一見枯れたように見える植物も、春になると芽吹き、葉を茂らせます。
その姿から、冬の間も、枯れていたのではなく根や幹の中では私たちの知らないことが起こっていたことがわかります。
適切な時期まで待つことで、春の芽吹きが起こるのです。
そのことが、私をとても心強く支えてくれていました。
水面下では変化が起きていると、どこかでわかっているから、待つ努力がいらないのです。
起きていることの中の秘められた
希望に気づく
「やっても無駄かも」と思うと、私たちって、エネルギーの火が力をなくし、意志が揺らぎ、自信を失い、諦めてしまいがちですよね。
でも、希望の光がわずかでも見えていると、私たちはそれに向かって、進み続けることができます。
希望の光は、誰かが示してくれるものではなく、自分で気づくものなのです。
デメリット・ネガティブ・どん底に見えることの中にも、必ず1つはメリットがあります。
こじつけでもよいので、メリットを見出しましょう。
それだけで、起こることの展開に広がりができます。
「こじつけかも・・」という思いはエゴの恐れなので、出てきたときは無視して大丈夫です。
余裕が出てきたら、エゴの言い分にも大人な優しい眼差しを向けることもできるような自分になります。
見えない存在からのサポートに気づく
シンクロニシティ、不思議な体験(同じゾロ目やエンジェルナンバーを繰り返し見る、奇跡としか思えないことが起こる、など)は、見えない存在からのサポートに気づくきっかけです。
私は、これまでの人生を振り返っても、神様からのプレゼントだと思わずにはいられない体験が、複数ありました。
それらは「偶然だ」と片付けることもできることばかりです。
けれども、見えない存在からのサポートだと思えると、「自分の可能性は無限大だ」「自分には力がある」と勇気をもらえる体験にもなり得ます。
ただし、そう思える人は感性がある、思えない人は残念な人、ということはありません。
そのような体験がなくても、自分の潜在的な力に根拠のない自信を持つことができる人もいるからです。
願い、望み、閃き、イメージなどを具現化する際に、自分の力技だけでどうにかしようとすると限界があります。
その限界から先を「明け渡す(人知を手放す)」ことで、奇跡のような展開が起こる可能性が生まれます。
明け渡すとは、見えない存在からのサポートを完全に信頼することができている状態です。
「明け渡そう」と思っているうちは、まだ明け渡せていません。
明け渡した状態をたとえて言うなら、自分の願いを決してあきらめず持ちながらも、別のことに夢中になっているときの感覚です。
頭でわかろうとせず、ぜひ、体の感覚で探ってみてください。
気づきたいのに気づけないあなたへ
「気づける人になりたいのに、気づけるようにならない」と感じていても、まずは大丈夫です。
今はまだ気づけないだけだからです。
あなたにその才能がないということではなく、次のようなことが関係している可能性があります。
●「気づく」ための感性に慣れていない
●今まで捉えたことのない感覚のために、何も気づけてないと感じている
●別の思いが抑止(ブロック)になっている
●気づける余白が十分にない
焦らずに、自分を観察してみてくださいね。
著者:清水綾香