「生きづらさ」を感じる本当の理由

生きづらさを自覚し始めるのはいつ?

身体的な機能の問題がある、たとえば生まれながらに呼吸がうまくできないなどでない限り、生まれたときから生きづらい人って、いないと思います。
なぜそう言い切れるかというと、「生きづらい」とわかるには、生きづらくない状態を知っている必要があるからです。
赤ちゃんの頃の記憶がある人の話では、生まれたときは、自分と他人の区別がまだついていないそうです。

人と自分を比べて、つらくなったり、自分を責めたりすると、苦しさを感じます。
人と比べることがなければ、あるいは、人と比べても「人は人、自分は自分」と何の疑いもなく思えれば、生きづらいとは感じずに生きていけます。

そのあたりに、生きづらさを感じる本当の理由や、生きづらさを根本から解消していく方法のヒントがあると思いませんか。

「生きづらさ」が悩みになる人・ならない人

みんなみたいに器用にできない自分、普通のことが普通にできない自分、「なりたい自分」になかなか向かっていけない自分などを自覚したとしても、自分の成長を感じられたら、生きづらさを味わうことはないのではないでしょうか。

努力しているのにいつまでたっても成長を感じられないと、「何で自分はできないんだろう」「なんだか自分って、生きづらい」と、感じるようになってしまいます。

生きづらさを感じる状況

ほかにもあるかもしれませんが、思いつくものを挙げてみます。

  • 少数派
  • 自分はどこかみんなと違うと感覚的に感じて、孤独感を日常的に味わう
  • わかってくれる人がいない
  • 理解されにくい
  • 人との違いを感じるとき、少数派だと、「違っているだけ」とは感じにくい(自分が間違っている、自分はダメだ、と感じてしまいがち)
  • 正しいやり方ができるようにならなくては、自分のダメなところを克服しなくては、という意識が働きやすい
  • 生まれ持った性質はその人の個性や才能なので努力しても変えたり克服することはできないものなので、みんなのようにできない自分を否定的に捉えて、苦しむ

生きづらさを感じやすい人の傾向

  • 人からどう見られるか気になってしまう人
  • 自分に自信がない人(自分が間違っているのではないか・自責・自己否定)
  • 腑に落ちするまでに人より時間がかかる人
  • ものごとに対していろいろな考えが出てくるので優柔不断になりがちな人
  • 極度の心配性・不安になりやすい人
  • 慎重派で、懐疑的になりやすい人
  • その場ですぐに自分の思いや意見を言葉にしがたい人

「生きづらさを感じやすい人の傾向」✕「生きづらさを感じる状況」によって、「生きづらい」ことが悩みになるのではないかと思います。

生きづらさや苦しさの正体

「生きづらさ」「苦しさ」を感じる本当の理由は、「本来の自分らしさが押し込められているよ」と、体が訴えているからです。
「自分は負け組だ」「自分はダメだ」というサインではないのです。

  • 生きづらさ・苦しさは体からのサイン
  • 本来の自分らしさが押し込められていると体が知らせている
  • 慢性化しているため、心の状態が複雑に絡まっていて固着し、そう簡単には解消できない状態になっていることが多い
  • 慢性化しているため、身体面にも何らかの不調として現れていることが多い
  • 体に心の傷のエネルギーが残ったままのことが多い(インナーチャイルド、発達性トラウマ、愛着性トラウマなど)
  • 本人が「これは自分の人生に必要な苦しさだ」と認識していると、”生きづらい”とは自覚しないまま”頑張ってしまっている”ケースもある

体はいつでも正解を知っている

体の声は、潜在意識の声、本音。
心の声は、思考や感情、理性。

体のすることは、いつでも”今”の正解です。
体は、”絶対に”間違うことがありません。
潜在意識ともつながっていて、”その人にとって”の正解を知っています。

絶対に間違わないとは、自分にとって「損」とか「失敗」が起こらないという意味ではなく、「体にとっての正解」をいつでも体は選択してくれている、という意味です。

体は、誰からも教わらなくても傷を治す方法を知っているし、体温を保つ方法、発熱して外から入ってきたウイルスと戦うタイミング、食べたものを消化する方法も知っています

体に備わった「叡智」のおかげです。
医学用語だと「ホメオスタシス」と呼ばれるもの。

体の中では、体の外からの刺激で起こるさまざまな変化に対応しながら、調和が保たれるよう運営されています。

体の訴えに、耳を傾け、応えていく生き方は、肉体的にも精神的にもその人の中で摩擦がないので、生きづらさ・苦しさは起こりません。
体の声を聴いていたら、「頑張る」ときも「やらなきゃいけない」ときも、苦しくなることはありません。

悩みがさらに深刻化する行動は要注意

ネットで【 生きづらさの原因 】と検索すると、たくさん出てきます。
ネットの情報を見ることで、アレがいけなかったのではないか、私にはこんな課題があるのではないかと、あなたの悩みがさらに深刻化したように感じたり、余計に落ち込んでしまうことがないようにされると、いいと思います。

私の経験からわかることですが、親や先生から言われたこと、育った
環境に、今の生きづらさの原因を見つけ出しても、解決する部分がないわけではありませんが、自分が心から楽になることには、あまり役立ちません。

心が楽になるには、その人の心の状態が実際にどうなっているのかを見ていく必要があるからです。

それは虫歯の治療に似ています。
虫歯ができた原因がわかっても、虫歯を治療することはできません。
実際にその人の口の中を見て虫歯の状態を把握すると、どんな治療をすればよいかわかります。