自己変革のための「変わるスイッチ」の使い方

変わるためのスイッチ

変わるスイッチは、「こんな自分で生きているのが本来の私」という、自分の中にある意志です。
自分の中にはこんな意志がある、と自覚すると、「変わるスイッチ」がONの状態になる、という感じです。

似たような言葉に「決意」がありますが、「決意」となると緊張感が増す人がいます。
意志にしろ、決意にしろ、言葉の意味に意気込みや覚悟など重大さや深刻さを上乗せする必要はありません。

最終的には、意識的に意志を持つ必要さえなくなるのですが、はじめは意志を持つことを意識的に行なうことになります。

そして、その前提で日常を過ごしていると、スイッチがONになった状態が維持されるしくみです。

おすすめの意志の設定

意志をどんな感じで設定するかで、変化の起こり方や結果を手にしたときの満足感が変わります。

私のおすすめは、何を手に入れていたいかや、何をしたいかではなく、どんな状態でいたいか、どんな気分でいたいか、を設定に入れるやり方です。

これが、確実かつ、最短ルートを叩き出してくれる方法だからです。

自分を変えていくプロセス

「こんな自分で生きていたい」という自分の意志がわかってきたら、そのことを大切に過ごしてください。

そのことを大切に過ごすことで、「その意志が前提で日常を過ごす」ことになり、変わるスイッチがONになった状態を維持しやすくなります。

日常を過ごす中でやることは一つ。
目の前に来た事柄に対して、「こんな自分で生きていたい」にそった自分の本心を確かめ、現状のできる範囲で行動に反映させること、です。
これをひたすら繰り返します。

目の前のことを終えると、次にやることが現れ、一つひとつ丁寧に繰り返していくと、いつの間にか意志で決めた方向へ自分が進んでいる、というしくみです。

本心を見るときや、行動に反映させるときに、恐れ、罪悪感、執着、嫌悪感などが出て来たら、それもできる範囲で拾います。

恐れ、罪悪感、執着、嫌悪感などは、出てきたときが、出させて終わらせるチャンスでもあるので、出てくるたびに、適切なケアをするのがおすすめです。
恐れ、罪悪感、執着、嫌悪感が出てきても引き込まれなくなっていくので、変わるプロセスもスムーズに進みます。

そのように過ごしていると、あるとき後ろを振り向くと、自分の道ができていることに気づくかもしれません。
これだけの自己変革をしてきてのだなぁ、と実感することができます。
前はどんな自分だったかを思い出せないほど変化する人も、いるかもしれません。

「やることはシンプルだけど、簡単ではない」という感じ。
シンプルさが、地味に感じられるときもある。

私の場合は、はじめは一つひとつがとても時間がかかりました。
時間をかけることを、自分にさせてあげました。
何度も何度も練習やトライ・アンド・エラーが必要で、自分の意志、この先を見てみたい好奇心、勇気を活用するのが、継続の助けになりました。

「できる/できない」を混ぜない

自信がない方、心配性の方は、やる前に「できる(できている)」「できない(できていない)」という価値基準や判定が出てきて、それに引っ張られると落ち込んだり不安になったりします。

怖さや不安の沼にハマると、自分へのダメ出しや、悲観的な考えがどんどん出てきて、行動も気分も重たくなり、事態が停滞しがちになります。

私は当時、まさにそのタイプでした。
できる/できないが自分の捉え方の中に混ざっていると気づいたら、そのたびに「切り離す」ということをしていました。

落ち込んだり不安になったりしないように心がけるよりも、「できる/できない」が混ざっていたら、その都度「切り離す」やり方のほうが、停滞を長引かせないので、私はおすすめです。

自分を変えるとは自分に還ること

そもそも、生き方を変えるとか、望む自分に変わるというのは、今までの自分が実は「自分100%」ではなかったことに気がつき、「自分100%になること」を指しています。

つまり、今の自分から自分じゃないものを除いていく作業になります。

自分の外側に作った理想の自分像になろうとする、とか、自分に足りないものを足す、といったやり方で変化を起こそうとするのは、「自分100%」に向かっているとは限りません。

「自分100%」になってしまえば、体力も気力もエネルギーも十分あるので、以前の自分には無理だった理想の自分像を目指すことだって、できるようになります。

補足

記事内に出てきた「好奇心」と「勇気」については、こちらの記事でも書いています。
ご興味と、余力がありましたら、ぜひ読んでみてください。
覚悟が足りないから変われないと思っている方へ

記事内に出てきた、「恐れ、罪悪感、執着、嫌悪感などが出てきたときの適切なケア方法」については、こちらの2つの記事で書いていることを、参考になさってみてください。
ご興味と、お時間のあるときに、読んでみてくださいね。
気づきの自己対話のやり方2 対話の始め方

今さらシリーズ| 感情をコントロールできるのが大人なんじゃないの?

著者:清水綾香

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